maato’s blog

興味のあることや、これはと思ったことをゆるく情報発信していきます。本ブログで述べられている意見は、私自身の意見であり、所属する団体、企業の見解を反映したものではありません。

追記)アーリーアダプターとの付き合い方

昨日こんなブログを記載したのですが、

maato.hatenablog.comちょうどタイムリーな記事を見つけたので、自分の備忘録として。

 

マイネオの新サービス

私もマイネオユーザーなのですが、マイネオがおもしろいサービスをはじめました。

www.nikkei.com

ベテランのユーザーが新規加入者に端末の設定方法などをビデオ通話で教える仕組みを導入。

え?何かもらえるの?と思うのですが、特に報酬はないそうです。ブロックチェーン担当としては、何か仮想通貨とかポイントとかあげて報酬効果を適用することで、自律的に質の高い助け合いサービスを立ち上げたくなるところ。

なぜこのサービスを出したか

このニュースのおもしろいのは、記事内の下記内容です。

大手から格安スマホへ乗り換える障壁の一つには、「何か怪しい」「通信が遅いのでは」といったイメージがある。マイネオの新しい戦略がその分岐点を乗り越えられれば、携帯業界の競争を促進するモメンタムになるだろう。

格安スマホはこれまで新サービスに敏感な消費者の支持をあつめて契約数を伸ばしてきた。ただそうしたユーザー層のキャリアからの流入は一巡し、成長には陰りが出てきた。

 

昨年の総務省調査だと、MVNOのシェアは10.6%だとのこと。

www.soumu.go.jp

イノベーター理論だと、まさに「アーリーアダプター」な人たちが採用していることになります。

「昼間使えないって聞いたけどまあまあみたい」「やっぱ価格は魅力だよね」「SIMって抜いて入れるだけでしょ」「MVNOって怪しいけどまあ大手もいくつかあるみたいだし」「高いお金はらっているけど、それほどキャリアにお世話になんてなってないよね」といった人たちが、”合理的に判断”しながら選択してることが想像つきます。

周りの人もそういう人多くないですか?

マイネオが今後成長のために狙わないといけないのは、まさにこのアーリーアダプターからの拡大。キャズムを超えて、アーリーマジョリティ層を取りに行かないといけない。

格安スマホはこれまで新サービスに敏感な消費者の支持をあつめて契約数を伸ばしてきた。ただそうしたユーザー層のキャリアからの流入は一巡し、成長には陰りが出てきた。

そのために、「初心者でも安心」なサービスを提供していかないといけない。重要なのは「安心感」。ドコモのあの「何があっても大丈夫ですよ。手厚いサポートしますよ」に並ばないと次の層はとれない。だけど、大手キャリアほど窓口にお金をかけられない。

そのためには、今までのQ&Aや掲示板、だけでなく、「顔と顔で向かい合って音声で聞きたいことを聞ける」ツールが必要だったんだと思います。

そうしたコアなファンを「先生」として登用することで、大手に比べて手薄な店舗網を補う狙いだ。人が教える仕組みにしたことで安心感を生み出す。

さらにそれをコスト削減もかねて、お客様にまかせてみよう、という試み。おもしろい。おそらくこれまでのマイネオにはイノベーターな顧客が多くて、そのイノベーターたちは、自分が知っていることを誰かに伝えたくて仕方ない、という特徴を持つことをうまく使おうとしているのかもしれません。そういうイノベーターな顧客を多く持つという強みを自社の見えざる資産として活用しようとする。こういう「顧客参加型戦略」は昨今のサブスク戦略につながるところありますね。

その他

めちゃくちゃ参考になりますねえ。こういう実践。口でいうのは簡単だけど、実際「じゃあどうすればいいのさ」ってのはなかなか簡単でないし、ましてや実行に移すのは本当に大変だと思います。

さらにユーザー同士が、無償で、ビデオで教え合う、という試み。新しいことにチャレンジするマイネオと、最近、チャレンジ精神に社風が大きく変わった(といろんな方から聞く)関電グループらしいなと思いました。

 

WebRTCとか使うんだろなあ。

このビジネスネタは参考にしていきたい