maato’s blog

興味のあることや、これはと思ったことをゆるく情報発信していきます。本ブログで述べられている意見は、私自身の意見であり、所属する団体、企業の見解を反映したものではありません。

DrainerBotによって10G/月のデータが奪われている話と、バラバラをつなぐという話

この記事が面白かったので、最近お客様と話していることや自分の考察、調べたことも入れて、何より今日のブロックチェーンイベントで学んだことに深く関係してくるので、今後のためにブログにまとめておきます。

お断り)とはいえ、若干専門外だったりするところ多いので、間違っていたらご指摘いただけると幸いです。

 

元記事は下記。Oracleが買収した、Moatと、DNSプロバイダーのDynの2つのチームが合同で調査した、調査結果です。

今日、、というかついさっき公開されたみたいです。日本語抄訳出るんだろうか。それよりも早く、このおもしろさをお伝えするぜ!

www.oracle.comMoat:広告の正当性を監査のために、第三者視点で可視化し、不正トラフィックを調査するサービス

Oracle が930億円で買収したmoatとはどんな会社なのか? - adworld’s diary

Dyn:DNSサービスとパフォーマンス、セキュリティを管理するサービス

オラクル、DNSサービスやインターネットパフォーマンス管理のDynを買収へ - ZDNet Japan

 

(2/25追記)

IT Mediaが日本語で取り上げてたので追記しておきます。

www.itmedia.co.jp

で、DrainerBotて何?

私もはじめて聞きました。一般用語なんだろうか。。上記記事を見ると、以下のようなもののようです。

  • モバイルアプリのSDK内に不正な動作を仕込んでおいて、実際にはユーザーには見せない形で、その裏でこっそりビデオ広告などを流している
  • 実際それで正規に広告を表示したことにして、広告費を稼ぐ
  • その不正SDKは他のアプリをハイジャックする、よって結構大手のアプリでもその被害が発生している(?本当かちょっと自信ない)
  • 既に3000アプリで発見、150M/日の広告トランザクションが発生している

で、レポートによるとそれによりユーザーにとって下記被害が発生するとのことです

  • ユーザーのモバイルバッテリーを消費
  • ユーザーの思わぬパケット消費、10GB/月も消費

じゃあどうすればいいのかって対応はこちら

info.moat.com当然ながら、広告依頼主の企業にとってもデメリットがあります。コンシューマーに届いていること前提に広告費を払っているにもかかわらず、実は全くユーザーの見えないところで広告が「表示されていた」ことになるわけですから、広告費の不正請求になります。いわゆるAd Fraudってやつです。

NHKクローズアップ現代にも取り上げられた話

ここまで話すると、あーデジマケの話ねー、って急に他人事のようになる人も多いのですが、この話はちょっと前にNHKクローズアップ現代でも特集されてました。

ところで、話はちょっとずれますが、NHK、特にクローズアップ現代のブランド力って結構すごくて、その話をすると一気に多くのお客様が、え?そんな身近な話なの?って急にまたこっちの話を聞いてくれます。なので、ぜひ他人事といわずに、NHK受信料の元を取りかえすつもりで、下記サイトを見てみてください。

www.nhk.or.jp

広告が実際には見られていないにも関わらず、大企業が広告費をだまし取られる“裏広告”の実態が明らかに。その後も取材を続けると、次から次へと新たな手法が浮き彫りになってきた。 被害は企業だけでなく、国や自治体にも広がり、税金がだまし取られていた可能性も浮上してきた。

NHKの調べで、この「飛ばし裏広告」の被害に遭っていたと見られる広告主は200以上に上ることが分かりました。中には、大手自動車メーカーや生命保険会社、警備会社などの社名が。そしてなんと自治体の名も。さらに、総務省法務省という中央省庁まで。私たちの税金もターゲットになっていたのです。

この絵がわかりやすい。

荒稼ぎしまくっているやつも悪いのですが、NHKは広告代理店の電通とヤフーに取材いっています。結構核心ついてくるなー。

でも、ここらへん、アドネットワークなど、結構構図が何階層にもなっているので、正直どこまで把握しているのか、把握できるのか、たどりづらくなっています。

昔ながらのテレビ広告とかだったら、広告主、広告代理店、テレビ局といけたのに、今プレーヤーが多くて一体誰が悪いことをしているかが分からなくて、結局、責任の分散システムが出来てしまっているということなんですよ。 

でました、本日のキーワード。「責任の分散システム」。

何階層にもなっていて、責任が分散していて、「委託先がこういったので」「委託先がこういったので」「委託先がこういったので」「委託先がこういったので」となっているわけです。

バラバラならつなげてみようブロックチェーン

今日の弊社のブロックチェーンイベントに参加いただいた方ならピンと来るはず。ビジネスのどこでブロックチェーンが使えるのか?の一つテーマへの解として、INDETAILの坪井社長が「バラバラだったら一回ブロックチェーンでつなげてみるのもあり」とお話されていましたが、まさにそれですね。

まさにこの責任の分散システムにブロックチェーンははまるんじゃないかと思います。本当に正しく出稿したのか、本当に出すべきターゲットに提示したのか。お前のレポート結果は本当なのか。改ざんできない、広告のトレーサビリティー

 

で、それをやろうと専門企業と協業している企業があります。

それがトヨタ

bittimes.net上記NHKにも「大手自動車業」って出てきます。アダルトサイトに自社の宣伝なんて出てきたらブランドイメージ悪いですしね。

そして何より、一回、広告の不正の被害にあっていて、それを広告代理店に指摘した過去があるのです。それが下記のあの事件。

www.goodbyebluethursday.com

まとめ

というわけで、このブログでお伝えしたかったのは、

て、ことでした。

関係者の皆様、ありがとうございました。

eventreg.oracle.com