読書「ディープテック 世界の未来を切り拓く「眠れる技術」」を読んだ
三連休にディープテックを読んでおかないと時代に遅れる、といわれたので三連休中に読んでたのですが、ちょっとブログに書くのは遅れてしまいました。。
ディープテックという言葉自体は昨年からよく聞くと思います。一番わかりやすいのはHBRの下記連載かと思います。
ただこの本でのディープテックという言葉の定義は少し違います。「必ずしも新しい技術だけではない」「むしろ枯れた技術こそディープテックになりえる」という論調です。そこに日本の活路があるという主張です。
特に心に残ったこと
- ハイテクとローテクを「知」によって新結合させ、その集合体をテクノロジーと捉える=ディープテック
- ディープテックとは必ずしも新しい技術でなくてもよい、喫緊の社会課題を解決するもの
- テクノロジー進化を追求することよりも「何のためにテクノロジーを使うのか」テクノロジー進化を追う前に、課題は山積み。
- Decentraized
- アイデアと知恵と技術の重ね合わせによるイノベーション
そのためにはイシュードリブン(課題ドリブン)、ビジョンドリブン(ビジョン共有が前提) - 課題の可視化がアイデアを集める
- CSR→ISO26000→CSV→ESG→SDGs
- SDGsを儲かる持続的ビジネスとして実現するディープテック
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ユーザーやメーカー、自然環境、原材料の会社などともつながっていくべきビジネスによる外部不経済を、いかに社会全体とつながりあうことで減らしていけるか、サスティナブルな未来のビジョンを全体で共有すべきか
- テクノロジーとディープイシューをいったりきたりする
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とりあえず組み合わせてみよう
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大企業、スタートアップ、様々な人があつまり偶発的に生まれる、そこにさらに持続可能性が必要
気づき
- イシュードリブンではあるのだけど、テクノロジーと課題をいったきたりするというアプローチは非常になるほどと感じた。
- 課題の可視化が重要で、課題を課題と感じていないことも多い。そのためには知の融合のための様々なバックグランドの人と集まってやることが必要である。
- やっぱりこれからの時代は「社会課題解決」「持続性」がビジネスの重要性だなあと。企業課題解決、だけじゃなりたたなくて、その先の社会をどう変えていくのか、を意識して仕事していかないといけないなあと。
- やっぱり出てきた「Decentraized:非中央集権、分散社会」分散された知恵と能力とリソースをどう活用するか。
特に思ったこと
最近、過疎地域交通網の課題解決を地域通貨とMaaSで実現する、ISOU PROJECTに携わってきました。
その中心人物でもある、INDETAILの坪井社長がいつも「すぐできるMaaSでないとだめ。自動運転をまっていても時間がかかる。今すぐそこに過疎地域があり、そこで困っている高齢者がいる。だから今ある技術を組み合わせて実現しないといけない」とおっしゃっていたことを思い出しました。
このISOU プロジェクトでは、今ある電気自動車と、太陽光エネルギー、ブロックチェーンによる地域通貨を組合わせた、地域交通課題を解決するためのソリューションです。まさに「今ある技術」と「新たな技術」の新結合によるソリューションでした。
そして、そのINDETAIL坪井社長は、今、ベトナムに拠点を移し、新たなビジネス立ち上げを企画しています。先週一緒に飲んでいろいろ話しているときに、「ベトナムにはまだまだ解決すべき課題が目の前にある」とおっしゃっていたので、「坪井さんが言っていることがまさにディープテックに書いてあったよ」とお伝えしてしまいました。
今後
自分自身も今年の目標は「カタライザーになること」なので、新旧の技術、様々な人が持つ知識と知恵、社会課題を融合させる触媒となるべく、まずはできることから。毎日、今まであったこと無い新しい人と必ず会話することを自分の義務にしていこう。
そして社会課題解決のための労力に、もっと自分の人生の時間を割いていこう。