読書 「アフターデジタル」を読んだ
連休だから、というわけではないですが、以前から気になっていたアフターデジタルを読みました。
本当は前々から読みたかったのですが、世田谷の図書館に予約していたのですが、まだまだ予約順番が先でなかなか回ってこなかったので、ようやく自腹で購入したのでした。。
まだAmazonランキングでも上位を占めていることもあるぐらい有名な本ということもあり、書評もたくさんあります。
特にマーケッターの方の書評が多いような気がしますが、どの方もおっしゃるとおり、すべてのビジネスパーソンが読んでも損はない、というか知っておくべき内容だと思います。
特に心に残ったところ
- ビフォアーデジタル:リアルの人がたまにオンラインにくる世界
アフターデジタル:デジタルで常に接点があることが前提で、そのうえで、たまにデジタルを活用したリアルにくる世界(単なるリアルな世界ではない) - OMO:Online Merges Offline、すべてがオンラインで繋がっている状態
- オンライン、オフラインの垣根がなくなる
顧客は常に自分の使いやすい方法を使い、自由にチャネルを行き来できるようにする - オンラインを活用しようという発想ではない、すべてをデジタル化して意味を成す
- だから選択肢を提供しなければならない、ただし全てデジタルにつながっている
- そして顧客接点データをもち、それを顧客体験へ高速に回転する
- 必要なビジネス原理
高頻度接点による行動データとエクスペリエンス品質改善の高速ループ
最適なタイミングで、最適なコンテンツを、最適な方法で提供
単体での価値ではなくて、体験全体での価値提供 - まずやるべきはUXグロスハック。今ある接点からデータを増やす。それにより、行動データからエクスペリエンスを改善するループを高速化していく
- モーメント分析、連続的な時系列での分析。属性分析ではだめ
リコメンデーションなど、単に個々に自動最適化しても、その人に合ったものが提供されるだけで、そもそもの価値や体験は改善されていない - すべての接点のデータを獲得し、常に顧客に寄り添う
- 新しい指標、NPS:Net Promoter Score
あなたは他人に紹介したいですか? - UXイノベーションで新しい接点を増やしていく
体験の連続性、行動観察、デザインシンキングを駆使する - どうやったらアフターデジタルになるか、ではなくて、アフターデジタルの世界から今の世界を俯瞰する
気づき
- 単なる顧客接点を増やしデータを活用しよう、って話ではなくて、それが当たり前になったら何ができるのか、そのために何をまずすべきかというバックキャスティングアプローチが重要
- 部分的なデジタル化、ではだめ。すべてがデジタル化されることが重要。これがデジタルトランスフォーメーション。(単に単発なことをすることではない。抜本的な経営戦略変換が必要)
- 如何にお客様に寄り添うことができるか。
実は中国のほうが徹底的に社会、顧客を便利にしよう、というビジネスモデルとインセンティブ設計が回っている。
だから、顧客経験の高速改善を回すことにつながっている
今後
- なるほど、結構断片的に考えてしまっていることが多いなと感じることも多かったので、もう少し上位視座から考えた大きな視野の提案、会話をしてみよう
- モーメント分析は、今後新たに提案していきたい
その他
ところで、この本にも出てくる「中国の無人コンビニ」について興味深い記事がありました。
これ、本にも出てくる「日本人の悪い発想」のまさに典型例なんだろな
こんなTwitterもありました。
インフラが未整備の国でITを使った急発展が起きて、目新しくて刺激的なんだけど...
— おざけん|活用の視点でAIトレンドを発信| AINOW|ディップ|カメラマン (@ozaken_AI) September 15, 2019
・いたるところに自販機
・綺麗な現金がめちゃ揃う(キャッシュレスは進んでほしいw)
・あらゆるところにタクシー(配車アプリ必要!?)
・地下鉄使えばだいたい都内はどこでも行ける
やっぱり日本すごい。
そうなんだよねー。日本は便利すぎる。個々がすごいから。だから部分最適になっちゃって、アフターデジタルになりずらくなっちゃうんだろなあ。だから上位視座意識していかないと。。
結局「解決すべき課題をどこにおくのか」「どこを目指すのか」が部分最適になっちゃったり、それを見間違えたちゃうといつまでたってもアフターデジタルにたどり着かないのかなかなと思います。
Whatではなく、WhyとHowを。変化する時代に地図は役立たず、必要なのはコンパス
全ては顧客に寄り添っていかないと。
顧客に地図を見せてもだめ。コンパス見ながら一緒に並走していかないと。