maato’s blog

興味のあることや、これはと思ったことをゆるく情報発信していきます。本ブログで述べられている意見は、私自身の意見であり、所属する団体、企業の見解を反映したものではありません。

TechnologyとLiberal Artsの交差点

なぜ宇宙やゲノム編集とか興味あるのですか?仕事に関係あるのですか?と聞かれることがあります。

それにはそれなりの理由があるのですが、基本的に知的探究心は高い人間だと思っています。自分が少しでも興味があるところで、自分の知らないことがあると気になるというか。逆にそれが周りの人の迷惑になることがあるので反省です。

ただ、そのための情報探索や学ぶことへの時間の投資を厭わないところは、自分のいいところであるかもしれません。

今日もEvernoteの多数のノートブックにどんどんノートが追加されます。いつかEvernoteを全部公開してみたいぐらい。

広く浅く、そしていくつか深く、が”結果として”自分の姿です。

TechnologyとLiberal Artsの交差点

そういう「雑学」(自分としては雑だとは思っているのであまりこの言葉は好きではない)はふとしたときに役立ったりします。自分としてはモチベーションのほとんどが、知的探究であるために、別に役立たなくてもいいのですが、そういった点と点が線になったり、ふとしたときに大きくつながって何らかの関係を導きだせると、なにかこう、すかっとします。

そんな折、とっても興味深いブログを見つけました

www.nhk.or.jp

世界で誰も思いつかなかったものを作る、これはよく「イノベーション」と言われます。すぐ思いつく例はiPhoneではないでしょうか。iPhoneを作ったSteve Jobsの基調講演を聞くと、どの技術をどう組み合わせたか、ということは話していません。むしろ彼が強調しているAppleの強みは、technologyとliberal artsの交差点だ、ということでした。

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Liberal artsというのは、職業や専門に直接結びつかない、いわば「役に立たない」教養・学問のことです。人間が人間らしくあるために不可欠なもの、それがこうした基礎的な学問であり、それとテクノロジーが交差するところでiPhoneのような世界を変えるイノベーションが生まれた。この点はあまり知られていないように思います。

資源のない日本がこれからの時代を勝ち抜くために必要な基礎学問。
これにきちんと日本政府が投資していってほしいと思います。

技術と教養の交差点にイノベーションは生まれる。

非常におもしろく、納得のいく話です。

 

ブロックチェーンは学問の総合格闘技である

なんでこんな話をするかというと、今日の社内ブロックチェーン技術勉強会で、「突き詰めるとブロックチェーンの構築には哲学というか、経済学というか、そこまで加味しないといけない」という話が講師からあり、まさにそのとおりだと思ったからです。

技術の話なのに、技術以外のリベラルアーツ的なものが求められる深さがある、それがブロックチェーンの不思議なところです。経済学、法律といったものが求められるのはまあビジネスとして当然ではあるのですが、哲学の要素が入ってくるのは非常に新鮮です。

ブロックチェーンを使ってベンチャーやスタートアップでの新事業に使うならばそんなものは必要ないかもしれない。だけどブロックチェーンを大企業や既存ビジネスの延長として活用とするとなると、既存の利害関係や仕組みを全く白紙から作り直すというのは、そう簡単ではない。だからこそそんなリベラルアーツ的なものが求められるのかもしれません。

 

そういった意味で下記のブログも興味深い

www.yamato0506.info

ブロックチェーンは哲学を内包する技術である

次にブロックチェーンに魅了される理由として大きいのは、ブロックチェーンは単なる技術ではなく開発者たちの「decentralization(=非中央集権化)」という思想哲学が内包された技術であり、多くの人々がこの思想に賛同していることがあると思います。

ブロックチェーンは学問の総合格闘技である

このようにブロックチェーンがどのようにすごいのかを真に理解するためにはあらゆる学問のこれまでの議論を辿る必要があります。まさに「全ての道はブロックチェーンに通ず」です。 

 まさに同じ感覚のことを述べられています。

やっぱりそうなのか、と思ったところで自分もブロックチェーンの道に入ってきたな、と思うし、ふと見渡すと、確かにブロックチェーン技術者は、なんかこう、非常に知識の引き出しが広いというか、それぞれに深い知識を持っているというか、一言でいうならば、”頭のきれる”人が非常に多く感じます。

まあ、それぐらい難しいところもあるのも事実です。

だがゆえに惹かれるところも多いのです。

 

Liberal Artsへの投資のために

自分が大学時代に原子力工学を選んでよかったと今でも思っているのは、物理、化学、法律、地学、マーケティング、生物学、と多岐の領域を学ぶことができたことです。結果として職業として原子力への道を選びはしませんでしたが、広く浅く、そしていくつか深く、の自分に合ってたなと思うことがあります。

ブロックチェーンはなんだかその感覚にものすごく似ています。

 

一方で、技術中心の生活になると、どうしても技術を追求してしまいがちになり、Liberal Artsへの投資の時間はおろそかになってしまいます。そこは意識する必要があります。

何事もバランスとMixが重要です。

 

今日はちょっと無理お願いして、デジタルシンキングに基づいたワークショップを実施するための社内の他部門のトレーニングをうけていました。ワークショップ自体も気づきがあったのですが、他部門のメンバーと一緒というのが、非常に新鮮で、同じ社内でありながらこうも違うのかと、いろいろな考え方や視点を学ぶことができました。

やはり多様性て重要。そして、こういう形でのバランスとMixは意識していかないといけないな、と痛感したところに、点と点が線に結びつく上記議論があったので、記してみました。